小説『麒麟の翼』

東野圭吾の加賀恭一郎シリーズ第9弾。

この作品は既に映画化されており、それをずいぶん前にみたあとでこの小説を読んだ。
このシリーズは新参者がその一部であることを知ってからは加賀恭一郎=阿部寛として読んでしまう。それ故、松宮は溝端君を想像し、改めてその配役もぴったり来ると感じた。中井貴一も。その他は思い出せないのでもう一度映画をみてみよう。
小説を読んで感じたのは、より細やかに描写されている加賀の思考や行動によって全てのシーンがとても想像しやすいこと。東野圭吾の作品は読むごとに感心そして感動させられる。早く次の作品を読みたくなった。

小説『麒麟の翼』

小説『新参者』

東野圭吾の加賀恭一郎シリーズ第8弾。

ドラマを先にみているためストーリー展開は頭に入ってきやすかったが、何故こんなに犯人以外の話が沢山描かれているのか疑問だったがひとつの作品として通しで読むことですべての繋がりを理解することができた。それにしても余りに繊細な感情や事柄が盛り込まれ過ぎているため、到底自分では思い付かない内容だと感じた。作家の発想と自分を比べること自体無意味であるのは分かりつつも。とにかく素晴らしい。そしてまたドラマをみたくなった。

小説『新参者』

小説『赤い指』

東野圭吾の加賀恭一郎シリーズ第7弾。

先にテレビドラマをみていたので読み始めからそれに符合するように話が進んでいき、いかに克明にドラマが描かれていたのかに感心した。

もちろん原作は素晴らしいのだが、それに出来る限り忠実に沿って作られたドラマをもう一度みたいと思った。お母さんの気持はどんなものだったのだろうか。最後のシーンを読んでいるうちに涙が溢れてきた。それぞれの登場人物の機微が細かく描かれて、とても臨場感というかその場にいるかのような感覚にとらわれる感じ。

息子は最後の最後で気付いたが、自分なら気付くのだろうか、とふと思った俺は親不孝。それを正す気もなし。

小説『赤い指』

小説『嘘をもうひとつだけ』

東野圭吾作加賀恭一郎シリーズ第6弾。初の短篇集。

どれも単独の作品として読めるように書かれているものの、やはりそこには加賀恭一郎の個性がアチラコチラに散りばめられていて、作品の面白さを引き上げている。そして短いながらも犯人の手の内は凄く巧妙で中々直ぐには謎が解けないあたりも共通項。で、残念な共通点としてあるのが殺人に至る動機。中でも「第二の希望」は殺人動機がどうにもしっくりこない。もちろん、作品自体は好きなのだけれども。

また、今更ながら話の最初で犯人と対峙した際に何かしら気付いているところが古畑任三郎に似ているな、と思った。さてこれで手元にはなくなったので続きを購入せねば。

小説『嘘をもうひとつだけ』

小説『私が彼を殺した』

東野圭吾の加賀恭一郎シリーズ第5弾。

巻末に袋とじ謎解きのヒント解説付き。と言う事でどちらかが彼女を殺したを思い出すのだが、既にストーリーも、そして自分が推理した犯人も全く覚えていない。こんな俺に読む意味はあるのかと思いつつ、読み進めた。結果、間をあけたことも元々推理小説を読んでいるという自覚もなかったことも手伝い、ヒントを読んでも全く犯人の想像がつかない。このままではもう一度読む必要がある。でもそれにさえ意味があるのかどうか…

と言った前提を置いておくと、近親相姦と言う中々素直に受け入れ難いテーマをベースに話が進む中、美和子と言う詩人の心情がいまいち掴めない。彼の兄の推測通り、過去の呪縛から解き放たれることが目的だったのか。相手はだれでも良かったとしたらあんなに悲しむのか。と言ったところが全くスッキリせず、結局もう一度読んで犯人をみつけ、話を整理する必要にかられるあたり、作者の思う壺なのだろうか。

自分は創造性が全くないので小説なんて無理、と思っていたけど、こう言った物語を書くにはやはり各登場人物について相当人物像を細かく設定しておかないと無理なのだろう、と言う事を感じた。もしそれもなしに書き進められるとしたら。いやそういうことができるからこそ作家なのだろうか。疑問は増えていくばかり。とにかく東野圭吾は凄い。

小説『私が彼を殺した』

小説『悪意』

加賀恭一郎シリーズ第4弾。

作家が作家を殺すと言う、ただでさえややこしい設定に更に幾重にも仕掛けと言うか秘密と言うかが隠されていて、本当に警察にこんなことまで見破ることが出来るのだろうか、と言うのが率直な感想。

元々細かいところに気を配る質ではないので、寧ろ仔細にわたって丁寧に説明があるところは正直面倒でもあった。ミステリーは向いてないんだろうと思う。それでも面白かった。

これもそのうちドラマ、もしくは映画化されることであろう。内容的に、どちらにでもできそうな感じ。

小説『悪意』

小説『どちらかが彼女を殺した』

加賀恭一郎シリーズ第3弾。

本を読む方ではないので、初めてと言うこと自体憚れるのではあるけれど、とにかく単行本で袋とじ解説がついていたのは初めての経験。そして実際、最後まで読み進めたところでタイトルにある不確定な事実は不確定のまま話が終わる。

この話は一人しか死んでいないのでまだマシだし、他の話に比べ殺意の動機もかなりリアル。自分的にはこれくらいの背景であれば衝動的な殺人はあり得ると思う。

自分でも気づきながら(意識はしていない)批判的な文体で感想を述べるものの、東野圭吾の小説はどれもとても読み応えがあり好きだ。

ただ、この作品の犯罪者及び被害者の心理は、他の作品に比べてと言う程度ではあるけれど余り細やかな描写はされていないと感じた。

小説『どちらかが彼女を殺した』