ドラマ『頭取 野崎修平』

本家

  1. 相変わらずスケールの大きそうな音楽が見ている人間の気持ちを高揚させる。なんかあっさりと頭取引き受けたけど、これまでの3年間の中身がないままだと違和感しかない。だって監査役から頭取になった、ところで終わっているので。続けて見ているせいもあり、それぞれの俳優さんが年齢を重ねている様子が良く分かる。織田裕二も確かに風格を増している。五話しかないらしいのでゆっくり観よう。それにしても沖田や総会屋まで登場とは。京極はその死と息子の登場でなんとかつながったが。
  2. 前作からの違和感はやはり、豪華な会食やらとにかくメシを食う事だな。当時はそう言うものだったのだろうか。合併話なんて確かに会議室じゃできないのかもしれないけど、個対個の密約的に決まるもの、的な描き方に見える。そんな単純なのかねえ。でも、合併工作の裏で財務大臣を使っての圧力、は監査役時代とは違う、再生機構で培ったパイプを活かす辺りにしたたかさも感じられる。取締役会も若干規模を小さくしているようにも見えるし。そしてクーデターに失敗した菜々子常務を違う仕事に使うあたりもなかなか良い。
  3. さっき書いたばかりの内容が消えてしまった。この前を読み返すと違和感を重ねていて、これはちょっと偏りがあるな、とも思ったので改めて。京極はエリートらしからぬヒトの繋がりだけを頼り裏工作ばかりしていて、悪役だから仕方ないのかもしれないけど頭が悪いように映る。なんだろう、スケールを大きく見せたいのだろうけどちょっと無理が見え隠れする感じも今ひとつに思える理由か。監査役の方が面白かった。
  4. と言いながらも観続ける。商社を潰しにかかるあたりはリアルでもあるけど潰される側があっさりし過ぎていてどうなの?と思うし、総会屋が総理大臣と繋がりを持っていてかつそれがずっと続くのも日本のようにコロコロ首相が入れ替わる国では現実的ではない気もする。どうにも批判的な書き方をしてしまうが、それは織田裕二の熱い演技は光を保っているので、バランスの悪さが引っかかるのだと思った。隠蔽工作も仕事がデキルと上層部に評価されている人のやり口とは思えないほど稚拙だし。この状態で最終回を迎えると言うのは正直辛い。
  5. 一話をみて5回で終わることを知った時点で予感は出来たのだが、作品としては人に勧められないな。何故元総理が公の場で総会屋しかも殺人行為を誘導するのか。仕返しにしてもそれまでの悪行と同様、裏でやれば済む話。菜々子ちゃんの外からの支援はにおわされていたしまあ良いとして、小澤の総会屋利用も安直且つ何の工夫もなく、ただのななひかりで偉くなったにしては経歴が良過ぎるのでアンバランス。まあ、頭取の物語なのでその部分は織田裕二本人の熱さもあって濃く強く描かれていてそこだけ良けりゃいい、的な雰囲気の終わり方だな。やはり勧めるには値しない。
ドラマ『頭取 野崎修平』

ドラマ『監査役 野崎修平』

本家

グルドンで話題になってたので。

  1. 半沢的な銀行の裏側をネタにしたお話のようで、それをなぞらえるような人情に訴えたり冷酷な仲間と思っていた同僚だったり、裏切ったり陥れられたりな話ではあるが、総会屋と言うこれまた禁じ手的な内容を題材にしているので興味が湧き続きはみたくなる。それにしても調べ出した途端に防寒に襲われる、なんてあるの?しかも銀行で?あるのか…あと、頭取室の豪華さ加減やら社内情報を金で売るとか…
  2. 松嶋菜々子登場。岸谷五朗はクチャラーなのか役どころとしてそう振る舞ったのか、いづれにせよ許し難い。要らんそんなシーン。つか、あんなヤクザ振る舞いなのに専務にいきなりなるとかちょっとおかし過ぎ。監査役が行内放送に出てしまうとかも。で、あっさり尻尾を切られた専務もなんだかなーだし、それを裏工作する頭取もどうかと思うし、かと思えば監査役にしれっと俺の指示だ、なんて言うとか次どーなるの?とマンマとひきこまれている。
  3. 木村ビルのおじいさんの話、素敵だった。あのお婆さんが何故執拗に訴えかけてたのか、も理解。それにしてもその裏で頭取がまた直接出てきて、なんで狸親父なんだ、ちっせえな、と思ってたら専務役の岸谷五朗も同じようなことを。大きい話でも人が動かしている以上人情なり私情なりで転がる、そう言うことなのか。
  4. ダウンロードして電車で。鶴瓶の息子が無茶をして案の定闇から部長その人が犯行現場を押さえると言うまあありえないシチュエーションだった。それはそのまま懲罰委員会にかけられるが、なぜかヤクザ専務が救いの手を差し伸べ、多数決で割れて頭取が独自裁量を足しておしまい。木村ビルの件とG1を知る安藤も専務が守り木村さんの快気祝いを家族ですると言う大団円的な裏にヤクザ専務と総会屋のつながりが。専務と頭取が違う線で同じ総会屋に繋がってること自体無茶苦茶ではある。でも面白いのは半沢的なノリか。織田裕二のアツさも効いているし松嶋菜々子もこの後どう化けるか見もの。
  5. 野崎にまとわりつくように嫌がらせを本格化させる東都。それを専務は違う総会屋に手掛けさせる。それとは別に頭取が監査役に出向の話を持ちかけるが当然のように断り、身の不安を感じた古狸こと頭取は策士に手助けを命じる。するとそいつは検察を使って過去を隠滅、できるのかな?とにかく話は急展開、次も続けなければ!
  6. 株主総会で総会屋相手に疑惑は徹底的に調べる、と言うことを事前に頭取に入れておいたのにどうぞそのままに、とかわされ代わりにその責任は負え、と言われてしまう。あんな総会があれば確かに話題にはなるわな。あったかな、そんな事。
  7. 債務超過である事をまとめて報告しても上役どもは他行に続けとばかりに合併に御執心、しかも合併の狙いはなく個人のポジション確保とは。まあ、みずほのことなんだろうけど、それを許すまじととうとう監査役織田裕二が立ち上がる。ヤクザ専務岸谷五朗と手を組むとは。どう考えてもおかしいけど、次で最終回、楽しみでしかない。
  8. 進撃よりもミステリよりも優先した最終回。正直盛り上げに過ぎて合併先の二つの銀行の頭取が支店長会議に顔を出すとか不自然過ぎて、まあそもそも役員誰一人知らない合併話が不自然だが。それでも新生おおぞらの頭取として華々しく最後を迎えるのか、と思っていたら断末魔の頭取の策略でまさかの国有化、経営陣の退任を求められ早々に降りることになるとは。で、この後頭取シリーズに続くってドタバタし過ぎてて面白い。
ドラマ『監査役 野崎修平』

映画『祈りの幕が下りる時』

本家

上映中のものを映画館にて。

 

もちろん原作を読んで絶対にみたい、と思ってはいたけど、中々映画館に足が向かず、でも休みで他に何もないこの好機を逃すまじ、と平日朝から観に行って、本当に良かったと思える作品だった。

阿部寛演じる加賀恭一郎は原作とは少し異なる印象を与える癖のある感じがたまらなく良く、でもやはり原作の素晴らしい感情の機微等は見事と言う他ないほどに演じ切られていて、もうそれだけで満足。に加え、超がつく程の美しさを放つ松嶋菜々子演じる浅居博美もストーリーが進むと共に影が滲み出てきて最後には前半と違う人かと思う程、と言うのは少し大げさなのは承知の上で、でもそのくらいの変化を感じさせる素晴らしさ。あげるときりがないけど全ての役者が素晴らしい演技で、作品自身の良さを存分に引き出していたように思う。更に音楽も良かった。

と大絶賛ではあるものの、映像美と言う点ではTVの印象を強く残していて、正直後日配信か何かでみても同じだけの感動を得られる気がしたのも事実。

で、勢いに乗って麒麟の翼をみてみたら、やはり素晴らしかったけど、音楽が全く駄目な印象だった。で、悪く言った映像も今作品の方が数段良かった事も。更に、両作品とも大好きで、この辺は欲を言えば、的な内容である事も付け加えておく。

映画『祈りの幕が下りる時』

ドラマ『美女か野獣』

2003年のテレビドラマを中国産のDVDで。

最初実家送りにするつもりでみだしたら止まらない。だってタイトルがタイトルでしかもその時期の旬の二人が主演、だから。でもとても面白い。政治家に枕営業を迫られ応じた事を責める福山に目を左右に動かす(まさに目が泳いでいた)松嶋の様子なんかは完璧。福山の底のない軽さと一瞬みせる真摯な態度と言うか何と言うか、とても良い。チンカメさんもその二年前とは思えないおとなしい役で当時は二年後をとても想像できなかったし、今みても違いすぎて同じ人とは思えない。佐々木蔵之介も若さ溢れる中に個性を感じさせる何かが。

外見(先入観)で決めちゃいけないと言う事を思い知らされた作品、児玉清さんと深浦加奈子さんが偲ばれる。

美女か野獣

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ドラマ『救命病棟24時』

2013年現在放映中のドラマをNasne→Twonky Beamで。

前情報なしにみて、最後にドリカムを期待してしまったらその通りで少し驚く。藁の楯で感じた松嶋菜々子の変化はより如実にみられ、この後彼女はどう変わっていくのか、非常に気になる。

そして最終回。どうやら続きがありそうな雰囲気。楽しみ。

2017.06.25追記

放映当時ここまで書いておいて放置だったのか。

最近波瑠で検索して再放送を知り取っておいたものをまとめ見し、多分ココに感想書いたはず、と思って検索したら案の定。

二度目にも関わらず殆どの内容を覚えてなくて楽しめてしまったと言う、いいんだか悪いんだか分からない自分。

今回感じたのは、最近のフジドラマはほとんど見なくなった訳で、そんな中では内容が素晴らしく良かったのでは、と改めて思う。考えさせられる事も多いし。

もう一度見るかどうかは別にして、ロックだけはしておいた。

波瑠はやはりピカイチだけれど、この当時の演技はイマイチ、か。で、この頃から一番だと思っていたのは安寿ミラなはず。

救命病棟24時 – フジテレビ

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映画『藁の楯』

2013年作品。JAL機内にて。

なんとまあ辛い仕事なのかSPって。そう感じずにはいられないストーリーと全ての俳優の素晴らしい演技。特に藤原竜也はどんな役でも演じられる人だと思った。松嶋菜々子の女の人としての魅力のなさもミタさんレベルではない凄さ。

金持ちの気持ちは分からないけど、こんな行動を起こした日には本当にパニックが起こりそう。そして想像する、家族を奪われた人の気持ち。余貴美子はこれでもタクシー役だが、全く違うキャラなのが興味深い。

藁の楯

2017.07.12追記

藤原竜也が演じる役のクズっぷり、狂気っぷりを改めて凄いと感じたのと、大沢たかおの最後銃を口に突っ込んだ時の独白?、はただ怒鳴り散らすだけではない心の奥底からの叫び、と感じ、素晴らしい演技だと。

ストーリー自体、最初見たときと同じく、こう言う前提だともっと凄まじい襲撃や騒動が起こってしまいそうで、甘さを感じると共にそれをみている側が補完、想像することを狙っているのかも、と思えるような未完成さを感じたが、それを超えた各俳優陣の演技レベルに圧倒された。良い。

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ドラマ『古畑任三郎 3rd seasonƒŽ』

1999年。例によってPSX→DVDのパターンで。

とても面白いんだけど、なんか気になるところが前からあって、今わかった。どれも殺意の描写があっさりしすぎて、現実味にかける。もちろん推理の部分がこのドラマの持ち味なんだと思うんだけど、バランスがねぇ。

 

古畑任三郎 3rd seasonƒŽ – Wikipedia

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