小説『天使の耳』

講談社文庫

ドラマで知った、東野圭吾の初期作品。あとがきの山崎洋子さん、知らない。

ドラマはこの小説をベースに、天使の耳だけではなくほぼ全ての話をうまく織り交ぜて一つの作品に仕上げている。まだ見終えていないが、そこそこ出て来ている。交通警察の夜、は単行本として出た時のタイトルで、文庫本化にあたり改題された。おそらく出版社も違うのでは?やはりそうだ、実業之日本社から出ている。なるほど。そう言うことか。ドラマはその辺りにも配慮してタイトルつけられているのか?

それにしてもあとがきで知ったのだが、作者は二十代になってから作家活動を始めたと言うこと、なるほど。いや分からない。理系に進み就職までしてからだもんな。何かきっかけがあったに違いないけど、才能なのだろうね。もちろん努力はされたのだろうが。

で、今作は小説現代に連載されていたらしく、奇しくもこの前に読み終えた遠田潤子の作品と同じく、後から一つの作品としてまとめた形で発刊された。もちろん最初からその予定だったのだろうが、この作品の場合はそれとは違い、一つ一つの作品では登場人物も背景も何ら関わりなく、それぞれで一つの作品となりうるもの。それはそれで凄い。一つだけ引っかかったのは殺人の動機。これだけは前から引っかかり続けているな。ましてや交通事故関連のものだからな。と悪口っぽくなっているが、相変わらずVloggerの走りと思われる人物が出て来たり、煽り運転が今では映像もそこらじゅうに転がっているが当時は当事者しか知り得ないような描写もふんだんに使われていて相変わらず凄い。それをしかも30年以上も前に産み出しているのだから尊敬しかない。

小説『天使の耳』

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