JL98便にて。
淡々とした絵に淡々と話すのん、前半は戦中ながらもホノボノした感じで進むストーリー。が四大に戦争の色が濃く描かれるようになり、暗く重い内容に変化してゆく、でも主人公すずはかわらず、ボケーッとしている。大きな変化が訪れたのは空襲の後の時限爆弾ではるみが亡くなり、すずもはるみと繋いでいた右腕を亡くしてから。キツイ。そして追い打ちをかけるように原爆。やはり、リアルに、それまでとは打って変わって生々しい被災者の姿。忘れた訳ではないけれど、戦争の恐ろしさ、残酷さ、そして原爆の怖さを切実に描いている。最後の夫婦の出会いの話は、その中でも小さなしかしとても強いエピソードとしてストーリーに華を添えている、ように感じた。