ドラマ『池袋西口ゲートパーク』

Netflix

オリジナルは多分チラッとしかみてなくて興味もなかったんだが、話題になっていると聞いて今更ながら。

  1. イチゴの回。クドカン脚本デビュー作と聞いている。2003年、20年前か。その当時だともう違う世界の話的な感覚と長瀬とかパス、的なノリだった記憶。観ときゃよかった。ってくらいにはちゃめちゃで面白い。テレビでここまでやってたのかー、ってなる。もう携帯にカメラは付いてたんだろうな。渡辺謙もエラい変な役だし、森下愛子なんて既に母親役なのにむちゃくちゃ可愛くて、むしろ酒井若菜とか加藤あい、当時の他のドラマに出ていた時の印象よりは下がる感じ。窪塚洋介は飛び降り前なのかな。台詞もただカッコつけてるだけじゃなく含みのあるものだったりするし、一話に詰め込みすぎだろ、ってくらいにネタが散りばめられてる。苦情電話が殺到、もうなづける。
  2. ニンジンの回。いきなりリカが殺されたので、その犯人を探す回。そう言えば親父狩りとかチーマーとかカラーギャング?それは知らんけど、そう言うものの印象が悪く忌み嫌ってみてなかったんだな。羽賀研二、今思い出した、が歯科医の役でしかも女をホテルに連れ込み悪さをすると言う、まんまな感じなのが面白かった。それを見つけて追い込んで最後はボーリングの球で殺してやる、ってガタガタしてるアスファルトの上をボール転がして彼の頭目掛けて投げるって言うなんか笑うしかない方法で、しかもそれを署長役の渡辺謙が足で止める、と言うこれまたなんともな演出で、ちょっと熱が下がってしまった。カップル喫茶なんてものもあったのか。知らんなー。
  3. みかんの回。妻夫木聡がヤクザ役、高橋一生は引き篭もり。なるほど、色々出てたんだね。で、最初はそれっぽかったヤクザも同級生の顔を出し始めるといつもの弱々しい妻夫木に。良くも悪くも彼の個性がこの時点でモロ出ている。ヤクザの組長の娘が行方不明、それを探せと果物屋の息子に依頼、なんてとんでもストーリーだが、長瀬はこのドラマくらいから独自のキャラを打ち立てていたわけだ。それにしても復讐で殺しなんてのも地上波では御法度な感じだろうな。
  4. しいたけの回。既に果物ではなくなってる。マツタケには笑った、と言うか良いなって思ってしまった。果物屋の向かいにあるファッションヘルスで働く千秋と恋人アリとの話。古田新太がクセの強いヤクザかつスピードの売人ヘビーEで、千秋がはめられスピード漬けになったところをアリが助けに入り、組のスピード400万相当を燃やして逃げ、組に追われてると言う話。内容自体もアレだし、そのヤクザと対等に渡り合うためにデンパと呼ばれるオタクに盗聴やら盗撮やら様々な手を施してもらって秘密を暴き、警察に捕まえさせた。その盗聴やら盗撮やらもリアルでヤバい。最後、無事終わったと思ったらアリとその仲間達はビザ切れ不法滞在で強制送還される。アリの発するその場で思いついたそれっぽい言葉、アレもなかなか趣があって良い。
  5. ゴリラの回。また新しい同級生登場。オナベのショウ。彼が愛するアスミをストーカーから解放する、と言う依頼を受ける。のぞきべやサイトなんでその当時からあったのか。そしてそこで働いててストーカー、は普通に起こりそうでリアル過ぎ。当時からストーカーを題材にしたモノは多かったような印象だが、これはある意味自業自得的な部分はある。まあ過激に行き過ぎてるけど。で、なぜかヒカルもストーカー被害にあってて、まわりまわってマコトが俺がお前を守ってやる、と彼女にする宣言。母親認定のインポは解決するのか?
  6. TBSの回。6ちゃん?ヒロキという少年とのお話。だんだん編集や構成も変わってて、ドラマを作っていく上での変化を感じる。ヒカルとマコトは普通に付き合ってるけど、カナもマコトが好きという分かりやすいモテ方、で、もめるんだろうな。ヒロキが学習障害の発作?を起こした時にマコトが必死に薬を飲ませようとしてるのに誰も水を持ってこなかったことに対して後でキレてるシーンはなかなか良かった。この頃から長瀬のキャラは確立してたんだなと。
  7. 洋七の回。律子はドリームコネクションと言う分かりやすいネズミ講にハマっていた。そしてカナはやめて保育園で働くと言っていなくなった。ネズミ講にありがちそうな集会で発表するかあちゃんに感動して涙するマコト。でも周囲から色々とやばい話が入ってきて、トドメはイワブチさんと言う女性が殺されてしまった事。ドーベルマンとバレリーナがつるみだして、キングからのけものにされたものたちの復讐が始まるのか?
  8. まさかの洋八の回。洋八も出てきてたのか。マサがテレクラで知り合った女子高生を妊娠させたとかで久々にみたヤマンバ軍団にたかられる。Gボーイズやらマコト達は金儲けに奔走?でホストをやってるとカナがやって来て、うちに来い、と。インポのはずのマコトは何故かたってしまい、ヒカルとの約束を破ってしまう。あれ?そう言えばバレリーナとドーベルマンとで構成されるブラックエンジェルスも出てきてたよな?色々詰め込み過ぎてて筋が見えにくくなってるな。最後は何故かカナが何者かに刺されておしまい。
  9. 九州の回。シュンが殺されてしまった。チーマーとかのレベルじゃなくなってるな。そもそもリカも殺されてるからな。ブラックエンジェルスとGボーイズの対立が何故ある意味部外者のマコトやらカナやらシュンに影響を及ぼすのか筋がみえない。ブラックエンジェルスがなんとかって言う関西ヤクザとつながってしまっているのも、バレリーナは認めてない、んじゃなかったのか。
  10. 十手の回。マコトに色々と面倒な事がふっかかってくる。ヒカルは多重人格で、もう一つの人格がリカを殺したと。カナは京極会から抜けたいと言ってくるし、マサはGボーイズに入りお前はどうすんだ、と言われ、京一とタカシからは決闘に立ち会え、横山からはその場にいたら一番にしょっぴく、と。あと、京極会組長蓮沼には黄色に手を貸したら殺す、とも。次がラストでスペシャルなやつが最後にあるらしい。
  11. 士の回。11で最後。結局抗争はマコトが阻止。で、何故かブラックエンジェルスにいた少年の妹がマコトを刺そうとやってきてタカシを刺す。ヒカルは飛び降り。一年後、タカシは車椅子、ヒカルは療養施設?でもマコトはあいもかわらずIWGPサイコー、と叫んでる、と。でもマコトを殴り台詞を吐くタカシこと窪塚洋介の手が震えていたのはリアルだった。抗争を目の前に警察が止めに入らないとか色々色々ツッコミどころはあるけど、まあそう言う物語なのでしょう。原作はどーなんだろ。
  12. スペシャル版。クレージーケンバンドの剣さんがマコトの父親役だったとは。そしてタイガー&ドラゴンの歌はこのスペシャル版で登場していたとは。骨を折る時の音を音楽に取り入れる、って言うのはありそうで怖い。マコトがスライの頭をトンカチで殴ろうとした時はやらないと分かっていても大迫力だった。RISEってバンドは知らないけど、音楽はカッコよかった。歌詞が全くわからなかったけど。

ドラマ『池袋西口ゲートパーク』

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